【算数教育③】モンテッソーリの算数教育は、幼児期の学び方に最適な工夫がなされています

算数教育 ⑤『算数教育』

【算数教育2】では、0歳から量や数の経験をたっぷりすることが大事だよ、保育士がそれを知っていると、より子どもの経験を充実させるお手伝いができますよ。さらに、量の経験として感覚教具にはたくさん触って欲しいなというお話しました。

今回は、この算数教育をおしごととして取り組むための準備、土台が子どもの中にはすでにできている!というお話をしていきます。

『日常生活の練習』と『感覚教育』が土台になっている
モンテッソーリ教育の5分野

モンテッソーリ教育の5分野を思い出してみましょう。
算数教育を含む“知的教育分野”は、『日常生活の練習』と『感覚教育』の上に位置していましたね。この2つの分野を十分に経験してきた子どもたちは、【感覚に訴えて動きを伴った活動という幼児期の学び方】と、【ものを考える方法(PGS)】が身に付いて、算数教育でもこの方法を使って学ぶことができるような工夫がされています。

少し復習しておきましょう。『日常生活の練習』の目的は、自分の意志通りに動く身体、繊細に動く手指を獲得することです。そして、その身体や手指を使って行われるのが『感覚教育』です。感覚教具には、小さなものを意図した場所に置くことや、ピッタリ合わせる動きも多くあります。日常生活の練習で小さなビーズをつまんで穴に入れたり、細い針を持って縫い刺しをしたり、そういった経験をしている子どもたちは、繊細な手先の動きを獲得しているので、小さなものの扱いも問題なくできるわけです。
『感覚教育』には、“感覚器官の洗練”だけでなく“ものを考える方法の獲得”という目的もありました。ペアリング、グレーディング、ソーティングという操作方法を通して、子ども自身も知らないうちに知性を働かせ、“ものを考える方法”を獲得していきます。これは、知的教育分野への橋渡しとなる大事な力です。

感覚に訴えて動きを伴った活動
算数教育 錘形棒

「感覚に訴えて動きを伴った活動」についてお話しましょう。
子どもの認識の段階は、“運動的・感覚的な認識(具体的)の段階から抽象的な認識の段階へ”と進んでいきます。ものごとを理解しようとする時には、必ず具体的な体験「感覚に訴えて動きを伴った活動」が必要なのです。
算数教育では、最初に【多い・少ない】という量の概念、【1より10が大きい】という数の概念が理解できるように準備されています。『錘形棒』という教具では、1から順に書いてある数字の数だけ棒を手のひらにのせ、その都度ぎゅっと握るという動きをします。1はぎゅっと握ることができますが、だんだん数が増えていくにつれて指と指が離れ、子どもの手ではやっとこ持てるというような状態になります。このような具体的な体験を通して、子どもたちは量や数の概念を理解し、「多いってこういうこと」「1より10が大きい」という抽象的な理解に進んでいきます。

ものを考える方法
算数教育 三者関係の一致

算数教育も、すでに子どもたちが獲得している「ものを考える方法(PGS)」を用いて行われます。ペアリングは対にするという操作方法で、感覚教育の時には同じ色とか同じ面といったように、同一のものを対にしてきました。算数教育では「量物(教具)と数字」「数字と数詞」というように、“全く同じじゃないけど同じ”をペアリングするようになります。モンテッソーリ教育の算数教育の入り口、いや半分くらいは、このペアリングをいろいろな形でしていきます。もちろん、グレーディングやソーティングも使いますよ。子どもにとっては、すでにできる操作を用いているだけなので、難しいことはありません。

このように、算数教具を使う時には、すでに無理なく学べる土台ができているということです。

モンテッソーリの算数教育を経験すると、ワークも簡単になる

一般的な算数の入り口はどんなものでしょうか。市販されている、かずのワークを見てみると、数字を読めるようになること、書けるようになることを目的としていたり、イラストで描かれたものを見て「どちらが多いですか?」という問いに答えるようなものが多い印象です。このようなワークは、実際に量を触ることができないので、イメージする力が必要。ワークをやる前に、物を使って触ったり重さを感じたりする経験があれば、イラストだけでもイメージで来て、簡単に問題に答えられるわけです。

モンテッソーリ教育の算数教育は、感覚に訴えて動きを通して学ぶという幼児期に最適な学び方できる工夫がなされています。ワークの問題を解くことを目的としているわけではありませんが、それだけ幼児期の学びには具体的な体験が重要かつ効果的ということがわかるかなと思います。だから、全ての幼児さんに触れる機会があったらいいな~と、私は思います笑。

➡➡➡次回は、そんな【算数教育の特徴】を解説していきます。


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