絵本や看板などを見て「これ、あ!」とか「これ○○くんの、た!」なんて、知っているひらがなを見つけると読みたくなる“拾い読み”を始めたころにおすすめのおしごとをご紹介します。
『文字さがし』というおしごとで、言語教育の中の“書きことば”の活動として系統図の中にも用意されているものです。
分野と目的
分野:言語教育(書きことば)
目的:単語を音に分解する。分解された音を統合することによって単語ができることを知る。
用意の仕方
『文字さがし』のおしごとには、“絵カード”と“文字チップ”が必要です。簡単に手作りすることができるので、作り方を解説していきますね。
①絵カード
イラストと音節が点で書かれているカードです。サイズは一般的な絵カードと同じ15㎝×15㎝くらいで作っていますが、紙の都合で14㎝だったりもします笑。あまりサイズにこだわる必要はありませんが、小さすぎると扱いにくいので、15㎝を目安に作るようにしましょう。
ポイントは、イラストを子どもが見てなんだか名称がわかるものにしましょう。名称を覚えることが目的ではないので、すでに知っているものが理想です。3歳6ヶ月くらいであれば、身近などうぶつや野菜、果物などがいいでしょうか。
音節は音の区切りです。例えばイラストが「しまうま」だったら「・・・・」、「きりん」だったら「・・・」と点を書きます。(黒い丸シールなどを貼ってもOKです)
②文字チップ
厚紙(厚手のボール紙など)を2.5㎝×2.5㎝に切って、そこに一文字ずつの文字を貼っています。私はExcelで一回り小さいマスを作って、そこに一文字ずつ打ち込んで作っています。書体は“教科書体”がおすすめです。
保育園で使うものなので、絵カードはラミネート加工し、チップはブックカバーなどを貼ってコーティングしてあります。2歳児クラスでは、写真のようにトレーにカードとチップを入れたタッパーをのせて収納しています。初めて取り組むなら2.3枚がおすすめです。
※3歳児以上のクラスでは、5~7枚くらい用意してじゅうたんの上で行います。
提示の仕方
準備
①絵カードとチップを机に運びます。
②絵カードを一枚ずつ取り出して「これなに?」と言った感じで、子どもに名称を答えていってもらい、左から順に並べていきます。※子どもがそのイラストの名称を知っているのかを確認
③次に、文字チップを一枚ずつ取り出して子ども見える位置に置き「あ」と、一緒に発音してからチップも左から右に並べていきます。
③すべて出し終わったら、一番左の絵カードから始めていきます。
提示
①イラストを指して名称を確認します。
「これはなんだっけ?」「しまうま」だね。
②次に点を1個ずつ指して、ここに「し・ま・う・ま」と書くよ。
始めは「し・ま・う・ま」の「し」と言って、文字チップの中から「し」のチップを探します。
大人はパッと見つけられてしまいますが、あえて探しているところを見せましょう。
③「し」のカードを見つけたら、対応する点の上に置きます。
④次は、「し・ま・う・ま」の「ま」と言って、「ま」のカードを探して置きます。
⑤「し・ま・う・ま」の「う」
⑥「し・ま・う・ま」の「ま」
⑦全てのチップが置けたら、文字を読んで確かめます。
「一緒に読むよ、し・ま・う・ま」
イラストを指して「これは何だっけ?」「しまうま」「できたね」
やりかたがわかって、続きを子どもができるなら任せても良いでしょう。2歳児さんでしたら、最後の確認だけは一緒にやりましょう♪
まとめ
ひらがなに興味を持ち始めたばかりの子にとって、自分の知っている一文字一文字がくっつくと、知っていることばになる体験は、ことばへの興味を深めることになります。立派なカードやチップがなくてもできるので、ぜひ作ってやってみてくださいね♪
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