みなさんは「モンテッソーリ教育に、算数教育がある」と聞いて、どんな印象を持ちますか??
私は初めて知った時、正直に言って「幼児期に“算数”なんて早くない??」と「やっぱり英才教育なの?早期教育だったの?」なんて思っていました。私自身が算数数学が苦手という理由もありますが・・・私だけかもしれませんが、算数数学に苦手意識があると、なかなか子どもたちへ算数教育の提示もしないんですよね笑。今は、しっかり理解したので、算数教育好きですよ♬
皆さんにも正しく算数教育を知って、面白さを知って好きになって欲しいなと思って、何回かにわけて算数教育のお話をしていきます。
算数と数学の違いを知って、苦手意識克服!
私と同じように、算数数学に苦手意識のある方へ。まずは、意外と知らない「算数」と「数学」の違いをお伝えしておきましょう。この二つ、実は学ぶ目的が違うのです。算数は、生活をする際に必要となる四則演算(+-×÷)の計算方法、数と形に関することを学びます。重要なのは“正しく答えを出すこと”。一方で、数学で重要としているのは“過程”なのです。論理的思考を訓練するための科目と思ったらいいのかもしれません。つまり、「算数」は身近な数や形に関することを学ぶ科目。そう思うと、少しだけ苦手が克服できそうじゃないですか。(苦手じゃない方、すみません笑)
なぜ、幼児期に算数教育を行うのか
では、本題に入っていきましょう。なぜ、幼児期に算数教育を行うのか、理由は大きく分けて二つあります。詳しくお話していきます↓↓↓
1.子どもの周りには、数や量が溢れているから 2.数や量の興味が自然と現れる、数の敏感期があるから。
1.子どもの周りには、数や量が溢れている
この世に誕生した時から、身近にママが話す「ことば」があるように、算数教育のもととなる「数」や「量」もあるんです。例えば、ミルクを飲んでいる時の赤ちゃんにどんな声をかけますか?「お腹空いていたのね、いっぱい飲んでね」「まだあるよ」「もういらない?」なんて優しく声を掛けますよね。おそらくこれが最初に出会う“量”じゃないかな?と私は思います。他にも、「もっと」「一個だけ」「大きいの」という量的なことも、時計やカレンダー、年齢などの“数”も身近にありますよね。
このように、子どもたちは算数教育として教具に触れるよりもずーっと前から、数や量の経験をしています。その経験を意識的に整理していくのが『算数教育』なのです。だから、幼児期に算数教育があるのは特別なことではないのです。
ちなみに、「ものの数や順番」「量が多い・少ない」「思い・軽い」などの経験が、数や量の経験だと知らなければ「ことばの発達」くらいにしか捉えられないかもしれません。でも、知っていたら意識して関わることができますよね。大人が知っているって大事!!
2.数や量への興味が自然と現れる、数の敏感期がある
二つ目は、「数の敏感期があるから」です。算数教育は決して特別なものではなく、言葉や文字への興味と同様に、数や量への興味も子どもの中に自然と現れるから、それに応じてモンテッソーリさんが用意をしたのが算数教育です。他の分野にも言えることですが、モンテッソーリ教育の中に「大人が主体で」用意された分野は一つもありません。全てにおいて、子どもが発達に応じて興味を持つから用意している、ただそれでけです。
数の敏感期とは、数や量に対する興味の現れです。文字と同様に、生活のさまざまな場面で表れます。先ほどお話したように、身近なところに「数」や「量」は溢れていますから、それに対する興味は自然と現れるわけです。数の敏感期の時期に、吸収する対象さえあれば、自己教育力を発揮して吸収していきます。
では、算数教育はいつから始める??
算数の教具を使って、おしごとをするようになるのは4歳くらいからが目安です。いつから始める?と聞かれたら「4歳くらい」なので、環境として教具を用意するのは3歳児クラス以上ということになりますね。でもでも、それ以前にも算数に関わる活動はいくらでもできます。後程、1.2歳児のおしごとの例もお伝えしたいと思いますが、大事なのは「そのことを保育士が知っているかどうか」で、子どもが経験できることって大きく変わってきます。私はモンテッソーリ教育を学ぶまで、意識して「数量」を子どもに教えた記憶がありません。子どもたちに数の敏感期があるって知っていたら、量や数の経験が大事だって知っていたら、もっと豊かな声掛けや環境作りができたのに・・・と思います。
保育所保育指針の中にも“算数”はあります
保育所保育指針の中にも、しっかり「数」や「量」について書かれているんですよ!長くなってしまうので、ここには明記しませんが。モンテッソーリ教育は決して特別ではなく、子どもの発達や興味関心に合わせて行う、保育の方法の一つです。保育と切り離して考えてほしくないので、私はいつも「保育所保育指針」の中のどの部分かを確認しています。みなさんもぜひ、保育所保育指針を開いて、【数】【量】【数量】【大きさ】【図形】【比べる】【関連付ける】などのワードを探してみてください。
算数教育の学びは続く・・・
モンテッソーリ教育での「算数教育」に対する考えをお話してきましたが、いかがでしたか。算数教育に興味を持ってくれた方は、ぜひ次回【算数教育②】もご覧くださいね。
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モンテッソーリほいくのたねでは、モンテッソーリ教育の導入支援を行っています。私自身、一斉保育の一般的な園で保育士人生をスタートしておりますので、そこからモンテッソーリ教育の考え方で保育をする苦労を身をもって感じています。それと同時に、モンテッソーリ教育を知ってからの方が、保育という仕事を楽しめるようになりました。ぜひ、たくさんの保育士さんにちょっとでも知っていただけたら、保育の仕事が楽しくなるお手伝いができると思います。
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