幼児期(3歳~6歳)に現れる『敏感期』

幼児期(3歳~6歳)に現れる『敏感期』

乳児期は、生きていくのに必要な力に対して敏感期が現れました。幼児期になると、その身に付けた力を使って、目的を持って行動するためだったり、社会の一員として生きていくために必要なちからに対して現れます。

幼児期になると、自ら自分の興味関心があるものを言葉や行動によって示してくれるようになります。敏感期の現われを『興味関心』と捉えると、理解しやすくなると思います。

例えば、乗り物が好きな子であれば、自分で乗り物の図鑑を選んできたり、虫が好きなら虫かごをいつも観察していたり、「先生聞いて!」「ママ、あのね」と、自分が知ったことを周りの人に話してくれたりしますね。また、一緒に過ごす少し年上のお友達がやっていることを真似してやって見ようと手に取ることもします。乳児期に比べると意志が育っている分、敏感期を見つけやすいのが幼児期ですが、意志の育ちに伴い“自ら選ぶ”ということも重要になります。ですので、幼児期の子どもために私たち大人ができることは「いつでも子どもが手に取れるように準備しておく」ことと、モンテッソーリ教育専用の“教具(きょうぐ)”を使用するようになるので、しっかり勉強しておくことです☆

運動の敏感期

誕生後から3歳くらいまでの間にさまざまな動きを獲得してきた子ども達。3~6歳になると、それらの動きをより洗練したり、目的を持ってその動きを行うようになります。『はさみで切る』というおしごとだったら、はさみを持って短冊を切り落とすだけだったのが、3~6歳の頃には線を意識して切ったり、複雑な図案を切ったりするようになるといった感じです。手を使う仕事はさまざまありますから、さまざまなおしごとを用意することができます。

感覚の敏感期

3歳~6歳に現れる感覚の敏感期は、それまでに溜め込んだ感覚的印象を整理し、分類したり秩序化したりして、頭の中にしまっていく敏感期です。
知性の働きや意志の発達を利用してそれを助けるために、感覚教具には持ち方や並べ方といった操作の仕方が細かく示されています。また、視覚なら視覚に集中してもらうために他の要素は同じにしたり、触覚に集中するために目隠しを使っておしごとするなど、それぞれの感覚ごとに整理できるように工夫されています。

言語の敏感期

「話しことばの敏感期」によって、たくさんのことばを吸収してきました。それら吸収してきたことばを基盤として3歳半くらいから6歳くらいまで続く「書きことば(文字に対する)の敏感期」に入っていきます。「書きことば敏感期」は、さらに「書くことへの敏感期」と「読むこと」への敏感期に分けられます。

「話しことばの敏感期」の時期は、その子がいる環境にことばを話す人さえいれば、特別な訓練をしなくとも自己教育力を発揮してお話できるようになっていきました。しかし、「書きことばの敏感期」の時期には、道具(環境)が必要です。幼児期には自然と文字に対する興味関心が現れますから、その時に必要な道具や教具がすぐに提供できるようにしておくようにしましょう。書きたいと思った時に、子どもが自分で用意できる場所に紙とペンがあるだけでも大きく違いがでると思います。

数の敏感期

幼児期に入ると文字と同様に自然と興味を持つのが、「数」です。数字を読んでみたり、数をひたすら100まで数えたり、年齢に興味を持ったりと、生活の中で敏感期の現れを見ることができるでしょう。文字と同様に、その興味関心を満たすための環境が必要です。

文化の敏感期

保育士さんや保育の勉強をされている方は「文化」と言うと、日本文化や地域文化のような社会科に近いものを想像するかもしれません。もちろん、そのようなものも含まれます。子どもの興味関心は、ことばや数だけでなくさまざまなものを対象に現れます。冒頭でお話したように、乗り物や昆虫、世界や宇宙、自然や歴史などなど。それらすべてのものを対象として現れる興味関心を「文化の敏感期」と言っています。

礼儀と作法の敏感期

子どもが社会の一員として、円滑に過ごしていくための礼儀やマナーを吸収していくための敏感期です。部屋に入る時には「失礼します」と言うことを知ると、何か自信満々に「失礼します」とあいさつして入ってきたりと、吸収したものを積極的にやってみようとします。
この時に身について礼儀やマナーは、その後の人生においても役に立つものとなっていきます。

Next

次回はこれらの敏感期を背景とした「モンテッソーリ教育の5分野」をご紹介します。敏感期に合わせた具体的な環境設定については、順次UPしていきます。

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