「子どもの意志を尊重する」とは、一体どういうこと??

意志を尊重するとは ①『実践理論』モンテッソーリ教育とは?

子どもは何歳くらいから「意志」を持ち始めると思いますか?

以前の投稿で「意志の育ち」についてお話ししたように、誕生後からしばらくの間は「吸収する精神(無意識)の時期」を過ごし、だいたい6ヶ月くらいになると「意識の芽生えの時期」に入り始めます。
つまり、だいたい6ヶ月くらいから「意志」を持ち始めると考えるといいかなと思います。(いろいろな考え方がありますが、ここでは6ヶ月としますね)


そんな、意志を持ち始めた子どもに対して、私たち大人はどのように関わるべきかを考えてみましょう。
オムツを替える、トイレに行くという場面で、NG対応とOK対応に分けて例をあげてみます。

6ヶ月~1歳くらいまで:「声を掛ける」

何か大人がしてあげようと思う時に「声を掛ける」ようにしましょう。
そして、子どもと目があったり、返事はしないけど返事ができるくらいの間を空けて行動に移します。

NG対応とOK対応
🙅あ!おしっこ出てる!オムツ変えなきゃ!と思ったと同時に抱いて、オムツを替える場所に連れていく
🙆あ!おしっこ出てる!オムツ変えなきゃ!と思って、子どもから見える場所に行き、「おしっこ出ているからオムツ変えようね」と言ってから抱き、おむつ替えの場所に向かう

今から何をするのかを、まだわからないうちから言葉して伝えていくと、次第に言葉だけで次の行動がわかるようになり、安心感につながっていきます。

1歳くらい~2歳くらい:「手を差し出す」

どこかに誘導したい時には、声を掛けると同時に「手を差し出す」ようにします。そして差し出した手に、子どもが手をのせてくれたら交渉成立!が理想ではありますが、手をのせるくらいの間を待ってから行動に移します。

NG対応とOK対応
🙅「はい、トイレ行くよ~」と言いながら、子どもを抱きかかえてトイレに連れていく。手を握ってトイレまで連れていく。トイレに行くとも告げずに、背中をそっと押しながらいつの間にかトイレにたどり着く。
🙆子どもの目が合う位置に行き、「トイレ行こうね」と言って手を差し出す。手を差し出しはしなかったが、子どもの手を下からそっと取り、エスコートするようにトイレまで一緒に行く。

意志の割合が多くなってきますので、意志を尊重して関わることがより重要になってきます。子どもの手を取るのも、下からと上からでは子どもを尊重しているかという点で大きな差があると思っています。下から子どもの手を取るのは子どもの意志を、上から子どもの手を取ると大人の意志を感じます。
言葉尻からもわかるように、「連れていく」よりは「一緒に行く」では大きな差がありますよね。保育園の週案みたいなことを言ってすみません笑。でも、この表現の仕方一つで、大人の行動も変わってくるので私は大事だと思っています。

まとめ

6ヶ月から1歳、1歳~2歳くらいに分けて、意志を持ち始めた子どもに対しての大人の関わりを考えてみました。

NG対応として出した例は、子どもを尊重せず、どちらかと言うと大人の意志を尊重しているのでNGです。保育の現場でよく見かける例ですが、子どもの手を洗いたい時、つかまり立ちしている子をヒョイっと持ち上げて移動させて水道の前に降ろして、手を洗って拭いたらその場からヒョイっと持ち上げて遊食事の席に座らせる・・・私はこの現象をよく「UFOキャッチャーじゃないんだからぁ!」と言ってきました笑。イメージできますか?2歳くらいまでの子どもは特に軽いので、「物」のように扱ってしまう場面が見受けられます。でも、それは子どもを尊重しているとは言えないので、止めましょうね。

OK対応は“こうしなきゃダメ”というよりは“このくらいの気持ちで関わりましょう”という例です。大人の意志で動かすのではなく、「そこに子どもの意志はあるのか!?」と、子どもの意志がどこにあるのかを意識するといいと思います。

2歳を過ぎてくると意志が発達して主張が強くなってきますから、「そんな心の余裕は持てないわ!」という時も多々あります。そうなってきても、大人の意志で強引に行動に移すと余計に大変なことになったりするので、深呼吸して気持ちに余裕を持って関わりましょう。意志の尊重を心がけると案外上手くいきます♪

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