“3歳は意志の育ちの中間地点”イヤイヤ期と言われちゃう理由の一つなのです

“3歳は意志の育ちの中間地点”イヤイヤ期と言われちゃう理由の一つなのです

「三つ子の魂百まで」とか「三歳児神話」とか・・・何かとキーワードとなる“3歳”という年齢。最近では0歳児さんから行けるお教室や習い事も増え、乳児期と呼ばれる時期、3歳までの保育や環境が重要だということも認知されてきました。
3歳と言っている理由はそれぞれ違いますが、モンテッソーリ教育においても“3歳”という時期は重要なポイントとなっています。

発達の4段階

マリア・モンテッソーリは、誕生から24歳までの期間を6年ごとに区切り「発達の4段階」としました。もともとは逆三角形を並べた図でしたが、球根に見立てたこちらの図の方がわかりやすいので、こちらをご紹介します。

0歳~6歳(第一段階:乳幼児期)と12歳~18歳(第三段階:思春期)のふくらみが大きいのは、赤ちゃんから子どもへ、子どもから大人へと、この期間のこころとからだの変化が大きいことを表しています。6歳~12歳(第二段階:児童期)と18歳~24歳(第四段階:青年期)は、比較的穏やかであることがわかります。

こうやって図にしてみると、どれだけ私たちが関わっている乳幼児期の変化が大きいかがわかりますね。生きるのに最低限必要な力と自己教育力を持って生まれてくる赤ちゃんができるのは、呼吸、吸啜、嚥下だけ。それが保育園や幼稚園を卒園する頃には、ほとんど大人と同じように生活できるようになります。人生の中で最も変化があるということは、それに応じた対応を大人が知っている必要があります。ここに、保育士が専門職であることの意味があると思うのです。(余談ですが・・・笑)

発達の第一段階=乳幼児期

さて、モンテッソーリは、この変化の最も大きい発達の第一段階である乳幼児期を、さらに二つに分けて説明しています。ここでのポイントが“3歳”なのです。

これは、“意志の育ち”を表した図です。前半の0歳~3歳を『吸収する精神(無意識)』、後半の3歳~6歳を『意識の芽生えの時期』と呼んでいます。

この二つの時期では、意志の育ちによって自立・成長に向かう姿勢や方法が大きく違います。私はこれを「無意識的学習」と「意識的学習」とお伝えしています。つまり、何かができるようになったり、わかるようになったりするための学習方法が違うと言うことです。具体的な例は、後ほどお伝えします。

「無意識的学習」の時には、それが何だかわからなくても何でもかんでも吸収していきます。身のまわりにあるものを片っ端から舐めてみたり、触って見たりするのもこの時期の学習の一つです。「意識的学習」の時になると、目的や意志を持って行動するようになります。上手にできるようになりたいとか、もっと知りたいわかりたいと思うようになります。
モンテッソーリ教育では、この意志の育ちに合わせて環境設定をしたり、大人の関わり方を変えるくらい、子どもを見るときの重要な視点としています。

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こちらの図を見てわかるように、3歳になった瞬間に無意識から意識にカチッとスイッチが変わるのではありません。誕生した時からどちらも持ち合わせていて、それが発達とともにだんだんと割合が変わってくるのです。ちょうど半々になるのが3歳くらい。

この時の子どものことを、「イヤイヤ期」とか「魔の2歳児」とか呼ばれてしまうのですが、その理由の一つがコレ!!意志が育つ時期ですから、それまで感じたことのない気持ち、「こうしたい!」はあるけど、どうやって意志を表現したらいいのかわからない・・・子ども自身ももどかしい時期にいるんですよ。
この意志の育ちを知った時、子どものことを何も知らなかったんだなと反省してレポートに書いたことを思い出しました。いつかレポートも公開できればと思います。

まとめ

モンテッソーリ教育での“3歳”という月齢は、意志の育ちの中間地点です。乳児から幼児へ、赤ちゃんから子どもへと発達を遂げるために必要な、意志の育ち。ちょうど真ん中にいる3歳の子どもたちは、大人が思うよりもいろんなことに葛藤があります。そんな時期だと知っていてあげることが、子どもを理解することに繋がります。

この意志の育ちは、「日常生活の練習」や「感覚教育」の環境設定、提示の誘い掛けなどさまざまな部分に影響しています。『吸収する精神(無意識の時期』『意識の芽生えの時期』というキーワードと共に、意志の育ちを表した図はとても重要なので、ぜひ覚えておいてくださいね。

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