食事の場面で最も身近な『スプーンですくう』おしごとです。
日常生活の練習という分野は、日常生活で使うさまざまな動きを獲得する目的があります。実際に食事をする時に、持ち方などをうるさく言わなくてもいいように、おしごとの中で練習するというイメージです。
1歳を過ぎてイスに座って食事をするようになった頃から取り組める活動ではありますが、目的通りに“すくって隣のお皿に移すという動き”ができるのは1歳半くらいだと思ってください。
分野と目的
分野:日常生活の練習(運動の敏感期)
目的:スプーンですくって、隣のお皿にうつす
対象年齢・大人の関わり方
目的通りにできる目安は、1歳6ヶ月くらいです。
子ども自身は、完了食になって食具を使い始める1歳くらいから興味を持ち始めるので、大人のサポートのもと一緒にやってみせるのも良いと思います。
やって見せる時は子どもの右側に座り、
①スプーンを正しく持つ
②左のお皿からすくう
③右に移動
④右のお皿にうつす
というように、クレーンゲームを意識してみせてあげましょう。
使ったもの
基本のセットは、100円ショップなどで購入できるトレーと深めのお皿です。
トレーは大きすぎると運びにくいので、お皿がちょうど二つ入るものが最適です。お皿は、メラミン等の軽いものが私はおすすめです。
モンテッソーリ教育は確かに自然の素材や本物を推奨しています。しかし、この時期の子どもには重くて運びにくかったり、落とすこともあって当然ですが、大人が不安になって運ぶ時に手を貸してしまいがちです。
自分でできるが少しでも多く経験できるように、私は素材にあまりこだわっていませんので、ご自身の好みでお選びくださいね。
スプーンは大きい方がすくいやすいと思われがちで、レンゲや小さなお玉を使う人もいますが、小さな手に大きな道具は扱いにくいですよね。大きくても大人が使うカレースプーンくらい、小さくても子どもが食事で使うくらいのサイズが目安です。
うつすものは、スプーンのサイズに合わせて選びましょう。
子どもに提供する前に、必ず大人がやってみて、一回で一個すくえるかどうか(一度に二個すくえてしまったり、すべってなかなかすくえないのはNGです)チェックしましょう。
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