【運動論①】誕生後からの最大ミッションは、思い通りに体を動かせること!

【運動論①】誕生後からの最大ミッションは、思い通りに体を動かせること!

誕生したばかりの赤ちゃんは、自分が意図した方向に首を向けることすらできません。それが、1歳を迎える頃には自分の力で立ち上がり、1歳6ヶ月頃には自分が意図した場所に自ら歩いて移動できるようになります。

誕生後から1歳6ヶ月くらいまでの最大ミッション(発達課題)は、自分の意図するままに、思い通りに自分の体を動かせるようになることです!

モンテッソーリ教育では、この最大ミッション(発達課題)を『運動の敏感期』と呼びます。
子どもは誕生した瞬間から自立に向かっています。自立に向かうためには、さまざまなことが自分でできる必要があります。そこで、獲得したい動きに対してそれをできる環境を見つけて、積極的に関わることで自己教育力というとっても強いエネルギーを発揮して一つ一つの動きを獲得していくのです。

今回は、この『運動』についてお話していきます。

“運動”=“動き”のこと

“運動”というと、筋トレとか鉄棒やランニングなどを思い浮かべる人も多いと思いますが、モンテッソーリ教育で言う“運動”とは、そういった体育的なものではありません。
モンテッソーリ教育で言う“運動”とは、日常生活において必要なさまざまな“動き”のことを言います。例えば、【歩く、座る、握る、注ぐ、切る】などの、一言で表すことのできる単なる“動き”のことを言います。
“運動”=“動き”のことだと思ってください。

さて、この“運動”には種類があるのをご存知でしょうか。

“運動”の分類

最初に、運動の分類について見ていきましょう。

運動の分類

運動は『随意運動(ずいいうんどう)』と『不随意運動(ふずいいうんどう)』の二つに分類されます。まず、不随意運動は、心臓や胃などの自分の意志は全く関係なく動く「不随意筋」の運動です。例えば、「心臓止まれ!」と言ったところで止めることはできませんよね、これが不随意運動です。一方で、随意運動は手や足などの自分の意志で動かすことのできる「随意筋」の運動です。

この自分の意志通りに動かすことのできる『随意運動』の部分がモンテッソーリ教育の活動の対象となっています。
※不随意運動は意図して動かせませんから、当然ですが…笑

粗大運動と微細運動

この随意運動も、二つに分類されます。
1つは、全身を使う大きな動きの『粗大運動(粗大運動)』です。言葉で表すと「立つ」「座る」「這う」「歩く」などを指します。もう一つは『微細運動(びさいうんどう)』と言って、「握る」「つまむ」「押す」「縫う」などの言葉で表されます。

こうやって紹介すると、この二つは別個のものを思われがちですが、そんなことはありません。この二つの運動は重なり合っています。粗大運動を十分に経験した子どもは、大きな体の動きが上手になるだけでなく、その体を使って細かな動きを獲得するための土台ができるのです。とても簡単に言うと、「体幹がしっかりしているとイスに座って手を使う活動にも集中できる」というようなイメージです。

まとめ

今回は、運動とは何かをテーマにお伝えしました。次回は、粗大運動と微細運動のつながり、それぞれの発達の順序や子どもの姿についてお話していきます。