前回は、1.2歳児クラスではじめてモンテッソーリ教育の活動を取り入れる時の環境づくりについてお話しました。
⇩⇩⇩『1.2歳児クラスのモンテ環境づくり』
https://montessori-hoikunotane.com/1year-2year-montessori/
そのお部屋(クラス)で生活する子ども達の発達や興味関心に応じて、環境づくりをするのは私たち大人の重要な役割です。しかし、環境を用意しただけではモンテッソーリ教育ではありません。環境の力を最大限発揮するためには、子どもたちが守るべきルールと大人の姿勢が大事になってきます。今回は、はじめてモンテッソーリ教育の環境づくりをして、いざ活動してみよう!という時に、最低限子どもに伝えることとどのように関わればいいのかについてお話しします。
子どもに伝える3つのルールと大人の関わり方
1.2歳児クラスで、歩行が完了した子どもに対して伝えるルールを3つ挙げてみました。
①おしごとをする場所
一つ目は、おしごとをする場所をはっきり伝えること。おもちゃ遊びでは、おもちゃの所に行ってその場で遊ぶことが多いかと思いますが、おしごとの場合は棚(おしごとが置いてある場所)から自分が活動したい場所に運んでいって活動をします。子ども達にとって、はじめて見るおしごとは魅力的!すぐに触って遊びたくなりますが、興味を持つ姿を見たら「机でやりましょう」と声を掛け、おしごとは机でやることを知らせていきます。「トレーを両手で持って運ぶ」ということは案外難しいので、最初はトレーを持つ位置も知らせながら、一緒に運ぶようにしましょう。まだ歩行が完了していない子の場合は自分で運べないので、大人が運んで見せることで知らせていきます。
②活動の順序
1.おしごとを選ぶ
2.机まで運ぶ
3.おしごと(活動)する
4.おしごとを片付ける
↪1.おしごとを選ぶ→2.3.4・・・
この1~4をくり返していきます。この活動の順序が身についてくると、スムーズに活動できるようになっていきます。はじめはどれを選んだらいいかわからない子もいるので、迷っていたら「これはどう?」と、子どもに合わせて大人がおすすめしてあげる必要もあります。子どもの様子を見て、おしごと(活動)の仕方が分からない子がいればやって見せる(提示)ことをします。”お片付け”も、とっても難しいので時間がかかります。”片付ける=元の場所に戻す”ということを段階を経て理解していくので、根気よく伝えていきましょう。
③お友達のおしごとに手を出さない
1歳児さんでは、隣の子がやっているおしごとに興味を持って手を出してしまうことがあります。2歳児さんの場合は、自分より小さいお友達がやっているのを見て「やってあげる!」と言ってやってしまうこともあります。おしごとを選んだその子のものです。おしごとと子どもは1対1!”お友達のおしごとには手を出さない”というのがルールです。このような姿を見たら「ダメでしょ!」という必要はありませんが、興味を持ったことを認めつつ、自分のおしごとに注目できるように声を掛けたり、他のおしごとに誘ったりするといいと思います。
まとめ
はじめてモンテッソーリ教育の活動をする時の、大人の心もちとしては「理想を求めない」「やらせようとしない」こと。モンテッソーリ教育をご存じの方は、子ども達の姿が理想と掛け離れていたりして納得のいかない部分もあるかもしれませんが、あの静かで整然としたお部屋の姿は簡単にできるものではありません。理想の姿を求めるあまり、子ども達に活動をやらせようとするのも逆効果です。
まずは子ども達が環境に興味を持ってくれたことを喜び、根気よく活動の仕方を知らせていきましょう。1.2歳児の頃にモンテッソーリ教育の活動の面白さがわかると、幼児クラスになった時にはもっとたくさんの活動を楽しめるようになります。はじめの一歩は大変ですが、きっとおもちゃ遊びだけでは見られない子どもの姿が見られると思いますよ。
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子ども達に、モンテッソーリのおしごとを体験してもらう、トライアル導入も行っています。モンテッソーリのおしごとを通して、子ども達の意外な姿や集中する表情を見ることができると思います。
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