モンテッソーリ教育の活動だからこそ見える、子どもの姿「自分が使っているのはコレ」

モンテッソーリ教育の活動だからこそ見える、子どもの姿「自分が使っているのはコレ」

私は、もともと一般的な保育園で働いていましたから、初めてモンテッソーリ教育の環境に入った時に、活動をしている子どもたちの姿を見て驚きました。それまでの保育園では、みんな同じ時間に同じ活動をするのが当たり前。でも、モンテッソーリ教育の活動では、それぞれの子が自分の興味や関心のあるものを選んで行います。同じ空間にいながら、それぞれ別の事をしているのが、とても不思議だったのです。

今は月に一度、モンテッソーリ教育を活動の一つとして取り入れている保育園に行っています。子どもとおしごとをしたり、先生方に教えたり、環境設定をするのが仕事です。

ある日、0歳児クラスでモンテッソーリ教育の活動をしている中で、一緒に活動を見ていた担任の先生の、ステキな気付きをお話します。

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1歳になったばかりの男の子がポンポン落としのおしごとをしていると、目の前に、隣の子が使っているビーズが転がってきました。そのビーズに目をやって、おもむろに手で掴んだ男の子は、ちゃんと隣の子にどうぞと渡してくれました。

それを見ていた先生が「自分が使っているものと、お友達のがわかるんだ!おもちゃ遊びの時は、人のを取ったりしちゃうのに」と驚いていました。

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ほ〜!なんて素敵な気付き!!

私には特別な姿には見えなかったので、先生の素敵な気付きに感激です。
おもちゃ遊びの時は、お友達が使っているものを取ってしまい、よく取り合いになってしまうのだそうです。そんな子が、おしごとの時にはそうならないのはなぜでしょうか。

その理由は、環境設定の違いにあります。
モンテッソーリ教育の活動をセッティングする時には、そのおしごとに必要なものがわかりやすく、運びやすいようにトレーなどにひとまとめにします。

また、乳児さんのお部屋の場合には混乱を避けるために、同じものを別の用途で使わないようにしています。例えば、同じデコレーションボールを「落とす」おしごとと「スプーン」のおしごとで、同時に使わないということです。(写真のように色やサイズが違えば、ギリギリOKです)同時に出すと、必ずと言っていいほど混ぜます(笑)同じものがあったら、一緒にしたいお年頃なのです。

こうやって子どもが活動しやすいように、その活動に集中できるように配慮しているので、自分が使っているものとお友達が使っているものがわかりやすいのだと思います。

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おもちゃ遊びをしている時をイメージしてください。例えばレゴブロックをしている時、だいたい大きな入れ物からみんなで出して一緒に遊びますよね。おもちゃ遊びの前提は“みんなのものだから、仲良く共有して遊びましょう”です。もちろん、こういった時間の中で育つ部分もあるので、大事な時間ではあります。

でも、環境としては親切ではありません。同じもので同時に遊んでいるわけですから、色や形が違っても、転がっているおもちゃが誰が使っているかなんてわかりませんよね。お友達が手に持っているものが自分のものと同じだったら、取ってしまう事もあるでしょう。それなのに、「この子はいつもお友達のものを取って、取り合いっこになる」「お友達の取ったらダメでしょ!」というのは、どうでしょう。もっと月齢が上がって、自分の意志をしっかり示せるようになったら話は変わりますが、1歳くらいの子どもたちにとっては仕方のないことです。なので、私はこんな場面を見かけたら「そうなるよね~笑」と思います。取り合いにならずにブロックでじっくり遊んで欲しいのなら、環境設定を工夫する必要がありますね。

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実は、このような子どもの姿に気づきやすいのもモンテッソーリ教育の活動だからこそなのです。おもちゃ遊びや一斉に同じ活動をするような場面では、なかなか一人一人を観察することが難しいと感じます。少なからず、私自身はおもちゃ遊びの時間が苦手な保育士でした・・・笑

じっくり子どもを観察できる環境だからこそ、先生自身が考える余裕が生まれて、素敵な気付きがありました。

子ども達にとっても、いろいろな経験ができる場ですから、先生方にもいろいろな発見をしていってほしいと思います♫

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