モンテッソーリアジア2023レポート④「盛りだくさんで学びの多い講義レポート~分科会~」

モンテッソーリアジア2023 2*ゆかりせんせいのコラム

レポート④に続いて、根本華誉先生の講演と、私が印象に残った講演の内容を少々ご紹介します。
※トップの写真は大会パンフレットと、一緒に配られたトートバックです♬デザイン、めちゃくちゃ可愛いですよね!お気に入りです。

分科会:根本華誉(ねもとかよ)先生

今回の台湾ツアーを企画してくださった根本華誉先生。先生のお話は、いつも通りにとっても穏やかながら、子ども達のために私たち大人が何をすべきか、どういう姿勢で子どもと関わるべきかをはっきりと教えてくださいます。台湾の先生方にも大人気で、用意されていた席が足りなくなるほどでした。

モンテッソーリアジア2023

テーマは『環境に関わる子ども達~感覚的印象の溜め込み~』
この世に誕生してきた子どもに与えられた最大のミッションは何だと思いますか??それは、“環境に適応”することです。
乳幼児期(0~6歳)は、自立に向かうための方法が違います。前半と後半に分けられ、「吸収する精神」と「意識の芽生え」と呼ばれています。この吸収する精神の時期にいる子ども達にとって、感覚的印象の溜め込みが重要、つまり五感を働かせることがなにより大事な時期。それなのに、感覚を使う機会を奪っていませんか?大人が認めたもの以外は触らせない、雨の日は外に出さない、危険な箇所は登らせない・・・保育園という場所では、自由と安全のバランスが難しいのは重々承知していますが、そのバランスを考えるのが大人の役割です。
吸収する精神は、子どもが生まれながらに持っている能力です。無限の可能性がありますが、その能力を最大限発揮するためには「環境」が必要不可欠です。適した環境があれば、敏感期の助けもあって、内的な強いエネルギーを得て、内なる教師(自己教育力)が働いてくれます。

モンテッソーリアジア2023

吸収する精神の時期には、人間形成の基盤を作っていく時期でもあります。この時期に形作られたものは一生記憶「ムネメ」される(=3つ子の魂100まで)、その人の肉となって一生離れない(受肉化)のです。
手を洗うことに対してどう声を掛けますか?「○○になっちゃうから!!」より、「石鹸いいにおいだね~」と言った方が、子どもに与える印象はポジティブで良いですよね。生涯にわたる精神形成をしている大事な時期です。大人の関わり方も、とっても重要です。

最後に0歳児さんが自ら環境に関わる姿を撮影した映像を見せていただきました。「まだ言葉を放せない子ども達の心の声を、私たち大人はどれくらい理解しているのでしょうか?」映像には、ハイハイでお部屋中を動きながら、「これなぁに?」という言葉が聞こえてきそうなくらい、興味津々に環境(光やボール)に関わっている子どもの姿がありました。この小さな頃がどれだけ大事な時期なのかを、多くの先生たちに知って欲しいなと思いました。

李 佳蓁(リー・ジアジェン )先生
モンテッソーリアジア2023

台湾でモンテッソーリ教師養成をされている先生です。印象に残った二つの言葉をご紹介します。
『2年の勉強で得たことは何?』
『何のために長い時間をかけて資格を取ったの?』
モンテッソーリ教師の資格を取るには、たいていの場合2年ほどかけて学びます。私も資格取得期間は深夜までレポートを書いて、休日もレポート優先という生活を送っていました。全くもって苦ではありませんでしたが、「そうまでして何のために資格を取ったのか」という問いかけは響きました。子どもに還元していかなきゃいけないなと、改めて思いました。

Jalen(ジャレン)先生
モンテッソーリアジア2023

『モンテッソーリ小学校における漢字の起源を探る』
中国語教育を研究している台湾の先生。漢字の起源についてのお話でした。いわゆる、象形文字の元となった具体的な物と、象形文字、現在の文字をたくさん紹介してくれました。日本も漢字を使っているし、小学生とか好きかな?と思って参加してみました。でも・・・象形文字、全然わからなかったです笑。
台湾の幼稚園では、漢字のおしごともたくさんありましたよ。

Johnson(ジョンソン)先生
モンテッソーリアジア2023

今回の台湾大会主催者でもあるJonsonさんは、『想像力を羽ばたかせる6~12歳 モンテッソーリ小学校を例に』というテーマで学童期の算数教育についてお話してくださいました。
幼児期までの算数教育は、できるだけ具体物を使って学んでいきますが、学童期は実物を自分で理解できる形として筆記する、ノートを取ることを重要視しているそうです。見せてくださった写真では、幾何学や代数を色や比率なども正確に描かれていました。

モンテッソーリアジア2023レポート 終了!

2023年10月6日~8日に開催された、2023モンテッソーリアジア台湾。自分が参加しただけで満足しないように、私の経験や学びがどなたかの学びになればと思い、4回に渡ってレポートしてきました。とはいえ、講義レポートは情報少なくて申し訳ない限りですが、少しは皆さんのお役に立てたでしょうか??
次回は、春ごろにシンガポールで開催すると聞いています!!お金も時間もかかりますが、それだけの想いを持って参加すると、得られるものも大きいなと感じます。ぜひ、今度は一緒に行きましょうね♪

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